sasakittyの日々の記録です。
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#灯油略奪作戦! |
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昨日のブログ「三つの骨壺」の文体やら改行やら変換が・・普段と違ったのには理由があるのです・・。
実はあの日・・陶器屋さんで諸々仕入れをした後、その町の川ベリに佇む大正時代から続く・・古びた商人宿に逗留する事と成りました。 1月のカラッ風が・・運河に沿って並んで居る、柳の枝をも縮み上がらせる様な・・嘗ての商人の街での事です。 宿屋の主人に伺った、近所の銭湯で熱い湯を浴びてから、湯ざめしない距離の中華屋さんで、紹興酒の熱燗を二合流し込み・・、宿に戻って布団に潜り込んだ訳ですが・・。 その部屋は何故か・・・エアコンと云う物ではなく、石油ファンヒーターと云う暖房器具が設置されて居りました。 木造の宿ですから、石油ストーブと云うのも・・防火上如何な物かと思いましたが・・この宿にしてみれば「火鉢」が在った時代に比べたら・・格段に安全性が高いのでしょう。 兎も角、エアコンよりも・・暖まるのは石油ファンヒーターの方が早い訳ですから、コチラとしては有難い訳です。 一寸休んで・・暫くしてから呑みに行こうと画策していたsasakittyですが、余程疲れていたのか・・・目が覚めたら夜中の1時30分・・。 その時事件は起ったのです・・。 要は、寒さで目が覚めた様な所もありますから、再び石油ファンヒーターの電源を入れて、室温を上げようと思った所・・・無情にも・・燃料の灯油が無い為・・「ピッピコピッピコ・・」電子音が、暗闇の冷め切った畳の8畳間に鳴り響くのです・・。 「・・・・・・・・・」 朝食の7時迄・・・5時間半・・・酷寒の地でのサバイバルの始まりです。 襦袢の上から浴衣を羽織っていましたが・・更に丹前を羽織って・・策を練ります。 どんな状況でも策を練るのが男です・・。 宿の構造上・・灯油は1階の何処か厨房の側の「お勝手」の様な所か・・・、裏玄関の外・・。 そんな所に、宿の皆さんが寝静まった時間・・灯油のタンクを抱えて徘徊するのも如何な物かと思います。 しかも・・1階は、宿屋のプライベートエリアですから、幾ら緊急事態といえども非常識です・・。 とは云え寒い・・。 今、この室内で熱を発する物は、1000Wのドライヤーと沸騰ポットだけですが、ポットの蓋を開けて置くのも・・・ドライヤーを付けっぱなしにして置くのも、焼け石に水と申しますか・・。 割れ鍋に閉じ蓋・・と申しますか・・南極でホッカイロぐらいに・・ノーパワーです。 お湯をペットボトルに詰めて、ユタンポにすると云う策も考えましたが、室内に残っているのは、半分以上残って居る生酒の750ミリリットルのボトルだけです。 中身を何処かに避難させられる訳でもなく・・その案も廃案と成ります。 と成れば・・最後の手段・・。 資源が無ければ略奪するのが歴史的成る、世の習いです・・。 空き部屋の石油ファンヒーターから、タンクごと灯油を略奪する計画を実行する事と成りました。 取り敢えず、便所に行く振りをし乍ら・・隣の部屋を覗いてみます。 同型のヒーターが在れば、実力行使で略奪です。 生き延びる為には手段を選びません・・。 そして恐る恐る・・襖を引くと・・・。 無情にも・・ヒーターは無く・・在るのは只・・エアコンと・・敷きっ放ちの布団が二組です。 そして次の部屋も、空振り・・。 これ以上進んで・・白骨死体とが出て来たら・・コレ又怖い物が在りますから・・略奪作戦も作戦の変更を余儀なくさせられます。 そうこうして居る間に・・時間は夜中の3時・・。 後、3時間もすれば・・宿屋の皆さんも起きるで在ろうと・・ココロで祈りつつ・・、冷えきったカラダを布団の中に入り、毛布を頭から被って羊の数を数えるのでした・・。 「マトンが一皿・・」「マトンが二皿・・」「マトンが・・・・・・」 そして又、寒さで目が覚めた頃・・遂にココロの中の「マトン」も品切れと成り、時間潰す為に書いていたのが昨日のブログと云う訳だったのです。 いやはや・・・ まるで「つげ義春」の貧乏旅行の様な話しですが・・・21世紀にこの様な展開が待ち受けて居るとは人生は侮れません。 木賃宿で木賃が払えない訳では無いのですが・・・。 文化的な恩恵を享受し過ぎて居たと云う事に対して・・反省しています。 ト云う訳で、本日の画像は・・大正の頃建てられた宿屋さんの障子越しの美しい光。 このバウンスした独特の明かりの美しさは、日本人にしか理解し得ない物なのかもしれませんな・・。 PR |
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無題
ハクキンカイロは忘れたのですね。
【2011/02/0311:21】||オジー#5114e6f2ef[ EDIT ]
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