sasakittyの日々の記録です。
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#高田酒店 |
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資料の写真を探して昔のアルバムを開いて驚いた事が在ります。
もうカレコレ20年以上昔の写真ですから、結構色褪せ始めたりして居るのです。 デジタルカメラの映像ばかり見ていますから、フィルム独特の感じが良い訳なのですが「必要な画像はデジタイズする様にしよう!!」と心に誓って、フィルムスキャナーなんて物を買ってみました。 ネガ・フィルムをデジタルデーターに変換する機材なのですが、昔物凄く高価だった物が、今では1萬数千円で買えたりするから驚きです。 ネガ自体も、色がおかしく成って居る物も在りますから、正確には全てのデーターの色補正をしなければ使い物には成らない訳ですが、資料レベルでは別に厳密な調整は必要ないとの判断から、ガンガン取り込んでいます。 そんな中から御気に入りの一枚をご紹介致しましょう。 1990年頃、横須賀の汐入と言う場所に在った高田酒店さんです。 戦前から在る建物なのでしょうが、典型的な港の外れの縄暖簾の酒場です。 一階奥と、二階が住居に成って居る、標準的な住付き店舗と云う様式で、奥の部屋に至っては、生活感満載の様相を呈して居ります。 今、こんな暮らしをして居る人は皆無と云っても良いでしょうが、嘗ては標準的な店の作りでも在りました。 その位、昔の時代はプライベートなんて言葉は在りませんでしたから、夜中に薬局に行って、薬を分けて貰うなんて事は、ザラに行われていた訳です。 店内は勿論、夕暮れ時から近所の旦那集が、大相撲を眺め乍ら一杯やると云った風情の、由緒正しき隣近所の酒場です。 スーツの客なんか当然きませんし・・・1990年当時は、酒場を有り難がって巡礼する人も礼参する人も居ませんでした。 商売柄、古い建築と生活様式の資料収集の為に、写真を撮り歩いていたsasakitty青年は、当然ココイラの旦那集達と世間話をし乍ら、薄切りした大根の漬け物をつまみにサワーなんか飲んでいた訳です。 20年前でも未だ、クーラーも無く・・ハエ取りリボンのぶら下がるカウンターの下で、団扇で扇ぎ乍ら、40年以上も代り映えのしない面子で繰り広げられる、目新しく無い話題が、中々耳に心地よかった記憶が在ります。 昔の日本映画なんかでは、此のぐらいの密度の飾り方のセットが良く在りましたが、今時の細かくカットを割る撮影手法だと、いちいち飾りを退けたり移動したりが大変なので、実際の所・・・撮影効率を考えると使いコナセナイ場合の方が多い訳です。 翌年に伺った際の画像では、台風で入り口の看板がぶっ飛んだそうでした・・・。 今でも在れば伺いたい所ですが、 此の建物も、酒場自体も現存していません。 残念な事ですな・・・。 PR |
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