sasakittyの日々の記録です。
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#一隅を照らせ |
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中学生の時。
国語の担当の守屋先生と云う、当時でいえば55歳ぐらいで・・首元にはループタイをしていた・・・如何にも国語の先生と言うルックスの先生が居ました。 八王子の柚木と云う、八王子でも中心部とは外れた田舎町の話しです・・。 守屋先生は、動物に例えれば・・・フクロウの様な風情の先生で、土着の歴史なんかのクラブ活動何かもやっていましたから、今想えば・・・「小沢昭一先生的こゝろ」な・・民俗学系の先生だったのでしょう・・・。 当時の僕は、反社会的な中学生でしたら、いわゆる教員が提唱する主義主張に対し・・疑問を抱いて居た、そんなカワイイ中学生でした。 カワイカッタので・・バイクは盗みましたが、ガラスは割りませんでした・・。 在る・・期末試験の国語のテストに、守屋先生は宮沢賢治の「アメニモマケズ」を出題したのです・・・。 あんな長い詩を・・確か全文暗記しろと云う・・・。 それは理不尽な試験だったと記憶しています。 (間違っていたら失礼!!) わら半紙の中に囲われた・・今迄に見た事の無い、大きな空欄を埋める試験だった訳です・・・。 当時の僕は、当然・・農薬を売る営業を生業として居た夢見がちな宮沢賢治の生き方を「偽善的」と捉えていましたから、当然共感なんて出来ませんので、全く違う「アメニモマケズ」を回答欄一杯に書きました・・。 保存しておけば・・かなり笑えた文章だったのでしょうが・・・全てを消しゴムで消して空欄で提出した事を記憶しています。 そして・・数日が過ぎ、国語の時間にプリントを返される訳ですが・・・そのプリントに書かれていた赤い文字は・・・ 「ツマラナイカラヤメロトイッテオコウ」 と云う文字でした。 そして、プリントを配った後に、模範解答を守屋先生は解説する訳ですが・・件の「アメニモマケズ」の所で、突然僕を名指しにして・・「お前の回答を読め」と命じました。 僕は、空欄で出していますから「読め」と云われても・・本来は読む筋合いでは在りませんが、うっすらと読める文字を、朗々と読み上げた訳です。 当時の中学生カルチャーは、「オールナイトニッポン」とか「ピックリハウス」とか「はみだしぴあ」とか全盛の時代でしたから、教室の生徒は只の「パロディー」と受け止めた事でしょう。 今想えば・・「ドラマ」みたいな時間が授業の中にあったのでしょう・・・。 僕が読み上げた後に・・叱責する事も無く・・守屋先生は、模範解答を読み始めました。 僕が先生に勝った瞬間でした・・・。 生徒の挑発が・・・余程面白かったんでしょうな・・・。 確かに・・今想えば、大正・昭和初期の文学なんて言ってる輩は・・単なる反体勢の享楽的な暮らしを求める連中でしたから、昭和末期の受験戦争に従軍する中学生が・・そんな・・理想的なパラダイスの話しに対して、否定的な事を書くと云う事は、至って理に叶って居る事な訳です。 若気の至と云う物は、そんな所に魅力が在る訳ですから「権威」を否定する大人は・・・「権威」に成っては行けない筈なのです。 それから数ヶ月が経ち、僕も中学を卒業する時に、卒業式の看板を書くと云う大役を仰せつかりました。 アタリ(下書き)は達筆な父にお願いしましたが。 体育館の舞台に書かれたその文字は・・・・。 「一隅を照らす」 守屋先生が決めたメッセージです・・。 「大きな所ばかり見ずに・・・小さい所まで気を配る」と云う意味と解釈して居ります。 田舎の中学生には可成り高等なメッセージです。 ところが・・・事態はそれだけでは納まらなかったのです・・。 卒業式の前日に・・・何故か突然「す」を「せ」に直して欲しいと云う話しに成ったのです。 「一隅を照らせ」 力強い達筆な文字から・・・「照らせ!」と云う気持ちに成ったのでしょう。 「照らす」と「照らせ」では大きく意気込みが変わる訳ですな・・。 最後の最後で・・・一文字の大切さを、国語の守屋先生から教わったと云う話しです。 そして本日の画像は・・・。 墨田区の上村志行くんから貰った手紙に書かれて居た、045邪猿気違's・kitty・・・ sasakittyは70歳越えの酒場のママさんから・・・小学生のトモダチ迄もいるのDEATH! 封筒の切手が・・・ちびまる子ちゃんの「友蔵」を選んで呉れて居る所迄「ツボ」です・・・。 早くハタチに成って・・一緒に浅草辺りで呑みに行くのが夢ですな・・・。 PR |
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無題
田舎教師のクチをことわって都会に居座った身としては、今になってどんな顔で教壇に立っていたのか夢想する日もあります。
【2010/12/1118:11】||オジー#50731cf22f[ EDIT ]
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